中小建設業の多様な人材確保・定着のための柔軟な働き方事例集
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● 社員の育児と仕事の両立を実現するために、時短勤務や子の看護休暇等の導入をする必要があったが、 ● 制度利用により負担が増える社員を優先して制度の導入意義を説明した。● 家族の介護が必要な社員や何も制約が無い社員も利用できる制度もほぼ同時期に導入した。⇒ 8年間退職者ゼロ。介護・子育てによるUターン人材や新卒職員の採用が進んだ。会社概要8児は女性がするものという考えが一般的で、当社も同様でしたので、男性社員の不満や悩みが育児であることに驚きました。 しかし、色々と話を聞いてみると、子どもが生まれたが奥さんが運転免許を持っていないため、保育園や病院の送り迎えをしなければならないときがあり、仕事と育児の両立に苦慮していることに気付きました。仕事は一生懸命頑張っていてやる気もあるのに、育児が原因で会社を辞めるのはもったいないと思い、当社としても個人の事情に寄り添った勤務体系や休暇制度を導入することになりました。それだけでは社内に不公平感を招く恐れがあった。古志野純子さん1983年長岡塗装店入社、1997年常務取締役就任。常務就任時、退職者が続出する中、世の中に先駆けて子育て世代の社員が働き続けられる職場環境づくりを進めた。社 名 株式会社長岡塗装店代表者名 古志野 功設 立 1965年主な業種 塗装工事所在地 島根県松江市社員数 30名(うち女性8名)ホームページ https://www.nagaoka-toso.co.jp/▲ホームページ常務取締役CASE03きっかけはベテラン社員のひとこと 当社が柔軟な働き方に取り組み始めたのは今から約25年前になります。当時は入社する人数以上の社員が退職するという状況で、「今後若い職人が育たなければ、会社がダメになる」というベテラン社員からの言葉もあり、何か手を打たなければという危機感を持ちました。 そのような現状を打破するために、まずは社員が抱えている不満や悩みの正体を知ることが必要だと考えましたが、その答えは給与や休暇、仕事内容ではなく育児でした。その話をしてくれたのは男性社員でしたが、当時、育課 題解決策背景やきっかけ事例のポイント多様な勤務体系や休暇制度を導入仕事と家庭の両立を実現株式会社長岡塗装店

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