中小建設業の多様な人材確保・定着のための柔軟な働き方事例集
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● 有給の育児休業制度を導入したが、育児休業を取得できる風土がないことが原因で社員の利用が進まなか● 有給の育児休業を取得した社員と配偶者にアンケートに答えてもらい、御礼に赤ちゃん用品をプレゼント会社概要6をきっかけに、女性が働き続けられる環境を整備しようと決意しました。また、柔軟な勤務時間や充実した休業制度など、社内の人材が働き続けられる環境整備とあわせて、働ける時間に制約のある女性の採用にも力を入れていこうと考えました。今回の相談を通じて、事情によりキャリアをあきらめざるを得なかった女性の存在に思い至ったためです。 こうした背景から、当社ではライフステージが変化しても長く働き続けられる環境整備に取り組んでいます。⇒・ 育児休業の取得率100%。有給の育児休業は導入以降10回以上利用された。  ・ 社員全体の有給休暇取得率も10年間で約7割向上した。った。する「育休キャンペーン」を実施することで、育児休業取得の動機づけを行った。垣本美和さん1997年日本土木工業入社、1999年には創業以来初となる女性管理職となる。2018年専務取締役就任。ライフステージに関わらず社員が長く働き続けられるための環境づくりに尽力。社 名 日本土木工業株式会社代表者名 中野 周一設 立 1995年主な業種 土木一式工事、舗装工事所在地 三重県南牟婁郡社員数 27人(うち女性10人)ホームページ https://www.n-doboku.jp/▲ホームページ専務取締役CASE02女性現場監督の出産をきっかけに制度を見直し 当社の取組のきっかけは、2006年に採用した現場監督志望の女性社員が出産・育児を経験したことです。 育児休業復帰前に彼女との面談を実施したのですが、「現行の時短勤務制度では保育所の送り迎えに支障が出る」という相談を受けました。そこで就業規則を改正し、より柔軟に働き方を選べるような時短勤務制度を整備しました。就業規則の見直しを行ったことで、彼女は二度の産前産後休業・育児休業を経て、現在でも当社で働き続けています。 もとより現場監督の人手不足や長時間労働は深刻な問題でしたので、彼女の相談課 題解決策背景やきっかけ事例のポイント女性が働き続けられる環境の整備会社の後押しで育休取得を促進日本土木工業株式会社

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