中小建設業の多様な人材確保・定着のための柔軟な働き方事例集
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● 家族との記念日に特別休暇を付与することで休暇取得を奨励したが、業界に長く流れていた休みにくい雰● 特別休暇取得を経営層から利用を促す、会議で取り上げる等、社内周知を最初だけでなく継続して実施● 特別休暇取得者を社内に掲示し、取得者を称えるとともに他の職員も取得していることが見えるようにする。会社概要4を契機に復興に多大な時間を割いてくれた社員がきちんと休めるよう、本格的に取組を始めました。 当初は直接の還元として社員旅行を企画しましたが、業務の都合上社員が全員不在とすることが難しく、代わりに社員が家族との時間を作れるよう旅行助成金を導入しました。こちらは3年ほど運用されましたが、依然として休みにくさの改善には課題が残りました。 そこで、取組の方向性を変え、社員が連続した休暇を取れるような制度設計と、休みを取りやすい環境づくりにフォーカスしていくこととなりました。1976年、夫である武山德蔵氏(現代表取締役会長)とともに創業。2017年専務執行役員就任。女性ならではの視点で働きやすい環境を整備。県内の建設会社で働く女性を構成員とした団体である、宮城建設女性の会2015の代表も務める。あわせて休暇取得推奨の文言を掲示⇒ 特別休暇の周知・利用促進により休暇取得の心理的ハードルを下げることで、有給休暇の取得率が約20%向上した。囲気が残り、社員の有給休暇の取得が伸びなかった。社 名 株式会社武山興業代表者名 武山 隼人設 立 1976年主な業種 土木一式工事所在地 宮城県石巻市社員数 45名(うち女性7名)ホームページ http://takeyama-kogyo.com/▲ホームページ専務執行役員武山利子さんCASE01復興に貢献してくれた社員が休める会社に 当社では、古くから女性が仕事と子育てを両立できる環境の整備に取り組んできました。例えば、育児休暇の設置は現在でも努力義務となっていますが、当社では子どもが5歳になるまで取得できる育児休暇を既に制度化しており、育児への理解や管理職への女性の登用などは比較的進んでいました。一方で、建設業界が抱える「現場の休みにくさ」には例に漏れず頭を悩ませており、なかなか手が打てずにいました。 そのような中、2011年に東日本大震災が発生。当社の社員は復興に尽力し、家族との時間を犠牲にして働いてくれました。月日が経ち、業務がある程度落ち着いたこと課 題解決策背景やきっかけ事例のポイント休暇を取りやすい仕組みを構築社員に家族との時間を株式会社武山興業

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