中小建設業の多様な人材確保・定着のための柔軟な働き方事例集
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● 残業時間削減のため時差出勤制度を導入するにあたり、職員間のみならず協力会社の職人の方々との工程表や図面データの共有に費やす時間や、現場における業務終了後に帰社して行う工事写真の整理業務等が障壁。● 工程表や図面データの管理業務における施工管理専用の情報共有アプリの導入と、 会社概要22と協力会社の職人の方々との間の報連相もあり、ここをどのようにして効率化するかが当社の課題でした。 そのような状況の中、建設業においても2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されるということもあり、当社のような中小企業が今後も継続的に人財を確保するためには、働き方改革が急務だと考えました。 このような背景から、ITツールを活用した業務の効率化と柔軟な勤務体系に取り組むことにより、社員が働きつづけられる職場環境の実現を目指すこととなりました。⇒ ITツールと時差出勤制度の活用で約30%の残業時間削減を達成。社員へのスマートフォンやノートパソコンの支給。宮脇みきさん2009年マツミ入社、2022年代表取締役就任。当初はパートとして入社、その後正社員となり営業と経理を兼務。ITツールの利用を促進し、職場環境を改善するとともに、人財採用にも力を入れる。社 名 株式会社マツミ代表者名 宮脇 みき設 立 1989年主な業種 建築一式工事、塗装工事所在地 大阪府茨木市社員数 31名(うち女性9名)ホームページ https://www.matsumi.org/company/▲ホームページ代表取締役CASE10時間外労働上限規制への対応 当社は創業以来、マンションの大規模修繕、外壁塗装、防水工事等を手掛けておりますが、マンションの修繕工事の場合、マンションの管理組合が施主様になります。そのため、工事の打ち合わせで管理組合の理事会に出席をしなければならない時もあるのですが、理事会は夜遅くに開催されることが多く、社員の残業時間の管理に頭を悩ませていました。 また、現場監督の社員が報告、連絡、相談、いわゆる報連相にも多くの時間を費やしている状況でした。この報連相は社員と本社の間のみならず、社員課 題解決策背景やきっかけ事例のポイントITツール活用により時差出勤を可能に時間外労働の削減を実現株式会社マツミ

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