●代表者名:松下 和正●業 種 : 総合建設業●会 社 名:株式会社松下産業 ●所 在 地: 東京都文京区 ●事業内容:オフィスビル・マンション・工場等の新築、リニューアル、耐震・免震・制震工事、一般土木工事 等●従業員数:230名(うち女性26名)●その他女性定着に向けて取り組んでいる内容:自社独自の「女性活躍推進法に基づく行動計画」策定等25時点▼同社で働く女性技術者たち設置後に驚いたのは、 「なにかあっても情報が漏れずに相談できる場がある」という安心感により、新規のメンタル不調の発生が激減したことです。また、個人の悩み相談だけでなく、「女性を現場でどう扱ってよいかわからない」と悩む男性の現場所長と女性技術者との調整や橋渡し役も担っています。以前は、一人で頑張りすぎてメンタル不調になってしまった社員もいたことから、いつでも相談できる場は必要だと感じています。*キャリア形成の見える化で社員を見守る弊社の人材育成において、「様々な現場に配属され、どのようにキャリア形成していくのか」というのが大きな悩みの一つです。そこで、仕事の見える化を図ろうと「個人カルテ」を作成しました。社員自らが「今、何をやっているか」、「これまでやってきたこと」を把握することで意欲向上を図るだけでなく、管理側の「社員一人一人のことを見守るシステム」としても機能しています。また、キャリア形成の見える化を図り、意欲的な人を評価することで、自然と女性技術者も増えました。*目標を定め、社内の意思統一を図る今後も女性がキャリア形成および活躍できる職場環境の整備を行い、ワークライフバランスの実現を図るため、自社独自の「女性活躍推進法に基づく行動計画」を策定し、女性社員の割合や残業抑制、有給休暇や育児休業取得に関する目標を定めています。目標を設定することで、社内の意識統一にもつながります。今では新入社員配属の際、女性技術者を希望する現場所長も増えています。取り組みの効果について過度に期待しすぎず、「まずはやってみる」という気持ちを大切にして取り組んでいます。(株)松下産業は、休暇等の制度運用を各部署に任せるのでなく、ワークライフバランスの実現など、 「人」に関わるすべてを行うための部署(ヒューマンリソースセンター)を設置し、 「社員が利用しやすい制度の運用」を目指して、積極的に取り組まれています。ここでは、ヒューマンリソースセンターが担う役割や、キャリア形成の見える化、ワークライフバランス推進に向けた社内の意思統一などの取り組みについてご紹介します。会社概要令和3年12月末*ヒューマンリソースセンターとはヒューマンリソースセンターは、採用や配属、キャリア支援、メンタルケアも含めた「人」に関わるすべてをワンストップで行う部署で、ワークライフバランス推進を目的に2013年に設置されました。この部署ができる前は、セクショナリズムが課題の社内風土でした。仕事も休暇等の制度運用も各部署に任せていましたが、「現場優先」、「仕事優先」という意識が各部署では強く、部下が遠慮をして制度を利用できませんでした。そこで、ワークライフバランスの推進に特化し、社員が困りごとをいつでも相談できる部署を設置することにしました。設置にあたっては、取締役会と直結させることで、取り組みの実効性を担保することや、社内の理解を得るために上級の役職につく社員も巻き込むなど工夫をしました。社員ひとりひとりを見守る「ヒューマンリソースセンター」~安心して働き続けられる職場へ~
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