●代表者名:相川 善郎●業 種:総合建設業●会 社 名:大成建設株式会社 ●所 在 地:東京都新宿区 ●事業内容:建築・土木設計施工、エンジニアリング、都市開発、不動産、環境保全コンサルティング等●従業員数:8,810名(うち女性 1,656名) ●その他女性定着に向けて取り組んでいる内容:・育休中の女性社員とその夫を対象に、復職後の仕事と家庭の両立に対する心構えを学んでもらう「両立支援セミナー」・女性を部下に持つ上司への研修「ダイバーシティマネジメント研修」・企業主導型保育所との連携やベビーシッター割引券の配付24時点▲男性育休取得者とその上司を紹介した「パパ通信」(45歳以下の全男性社員に配信)介護に関しては、男性の関心も高かったことから、ワークライフバランスを自分事として考えてもらえるテーマとして取り組みを進めました。介護は個別性が高いので、社員にその事情にあわせて「事前の心構えをしてもらう」ことが大切だと考えています。また安心して制度利用できるよう職場における「お互い様意識の醸成」も重要なので、その両方につながる情報提供に取り組んでいます。他にも介護が始まったら、本人、上司、人事担当者で三者面談を行い、両立についてアドバイスする「介護サポートプログラム」も実施しています。*ワークライフバランスの実現は社員のモチベーションの向上につながる上記の施策による一番のメリットは、子育てに関われる喜び、家族からの感謝、両立して働ける安心感などがもたらす社員のモチベーションの向上です。例えば、周りに育児に関わった男性が増えたことで、女性が子育てに関する突発的な困りごとを相談しやすくなったという声も上がってきています。こうした社員の働く意欲への変化は、社員のみならず、会社にとっても離職防止などの効果と合わせて大きなメリットになっています。での役割も抱えながら働く女性への理解と協力を、男性から得るために始めました。まず「男性の育休取得」については、経験者へのヒアリングで、モチベーションの向上の他に取得前後の働き方の工夫などの効果が生まれることは把握していたのですが、自主性に任せていたので、年間数人の取得に留まっていました。そこでワークライフバランス推進だけではなく、働き方▲作業所で実施した介護セミナーの様子の見直しの一環としても積極的に取り組むことにして、「男性の取得率100%」という目標を定め(現在はオンラインで実施)ました。男性の育休取得を促進するため、社長メッセージ、上司宛メールの発信、一部有休化など様々な社内の環境整備に関する施策を一挙に進め、取り組みを始めた2年目には目標を達成しました。(3)女性を雇用する際の支援策大成建設(株)は、誰もが働きやすい職場を構築するためには、男性側の働く女性への理解も必要と考え、男性社員も 巻き込んだワークライフバランス推進に積極的に取り組まれています。主に「男性の育休取得」と「介護離職防止」に注力されており、男性の育休取得率は100%を達成しています。また、「介護」に関するサポートを手厚くすることにより、男性もワークライフバランスを自分事としてとらえるきっかけとなっています。そこで、今回は、男女の相互理解を深め、性別に関わらず意欲ある人材が活躍できる環境の整備に取り組む事例についてご紹介します。会社概要令和3年12月末*性別に関わらず意欲ある人材が活躍できる環境整備男性の職業というイメージがある建設業ですが、今後働く世代が減少する状況においても弊社が持続的に発展していくためには、性別に関わらず意欲ある人材が活躍できる環境整備が必要と考え女性活躍推進への取り組みを始めました。当初は当事者である女性にフォーカスした活躍や両立を支援する取り組みが中心でしたが、社内風土を大きく変えるには、女性だけに頑張りを期待するのではなく、社内で多数を占める男性の理解と協力が不可欠との判断のもと、男性を巻き込む取り組みに注力するようになりました。*男性を巻き込んだ取り組みとはなかでも「男性の育休取得」と「介護離職防止」に積極的に取り組んでいます。何れも家庭男性の意識改革も踏まえたワークライフバランスの推進
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